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アリシア
淫獄の姫騎士

小説:斐芝嘉和 挿絵:桐島サトシ
 

 嫌悪に強張る舌先に、甘辛い肉塊が触れる。おぞましく捩れた尖端が舌の上で踊るようにくねる。
「ぬ……ぬぅ……あの男勝りなアリシアが、まるで卑しい遊女のような性戯を……」
 王の無神経な呟きが、女騎士のプライドを無造作に切り裂く。
(おのれ……ラーマめ!)
 口腔を埋め尽くす淫肉をすぐさま吐き出し、いやらしい魔女を討ちたいのに──アリシアの唇は逆に窄んだ。月光を浴びてヌラヌラと輝く異形の淫茎にますますいやらしく絡みつき、締め上げて──。
「む、ンぅぅ……ちゅっ! ちゅぱ、じゅちゅ!」
 淫らな音を立てながら激しく吸い立ててしまう。
(あ、ああ……陛下の前で、こんな……イミス姫の前で、こ、こんな……)
 騎士にあるまじき、卑しい姿。
 魔物の淫棒自体の穢らわしさより、淫戯をしている己自身を恥じて、アリシアのプライドが軋む。スライムに操られた身体が必死に抵抗して、白銀の鎧の中、しなやかな背や腕、脚が、小刻みに震える。
「これが、魔王軍の罠……アリシアは、いったいどうなってしまったのじゃ!?」
「いかがわしい術によって淫欲を異様に掻き立てられている様子。ごらんください」
 魔女が手を振り、女騎士に淫棒をしゃぶられているオークが一歩退いた。口腔に埋もれていた淫棒が半ばほどまで抜け出すが──。
「ンぁ……ぁモッ!」
 頬を赤らめたアリシアが慌ててオークの腰にしがみつき、細い首を伸ばして必死に咥え直す。
 もちろん、アリシア本人の意思ではない。
(腕も、脚も……く、口まで、も……!)
 
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