今度は胸当て布が切られた。飛び出す乳房を、爪が食い込む勢いで鷲掴みにされる。
「ひぃっ!? やめてやめて……千切れちゃう!」
「そんなこと言って。身体は悦んでるじゃない。ほら」
彼女が淫裂を乱暴に掻き回す。ぐちょぐちょと湿った音が派手に響く。
「や、あ……。そ、それは……おしっこ、で……」
「こんなにネバネバしてるのに? これって、おしっこじゃないわよね」
股間から引き抜き、目の前にかざした彼女の指は、信じられないほど大量の粘液を纏っていた。ねっとりと糸を引き、ゆっくりと滴り落ちるほどの濃厚さで。
「そ、それは……。そう、お前の毒のせいよ。だからそんな……」
「そうかもしれないわね。だったら尚更、痛くしても大丈夫か」
「な、何を……んぐぁぁっ!?」
左脚に激痛が走った。フィーロの下腹部、人間の性器に当たる辺りが蜘蛛の口になっていて、太腿に噛みついたのだ。
「こっちからも媚毒を流し込んであげる。いっぱい痛がって、気持ちよくなりなさい」
「ば、馬鹿な……。お前で、なんて……お前なんかで……!」
歯を食い縛って抵抗しようとする。だが、力が入らない。噛まれたところからジンジンと淡い痺れが股間に伝わり、蜜が垂れ落ちる。
(ど、毒なんかに負けるものか。わたしは、こいつを倒して、それで、そして……)
そして、どうしようというのだろう。考えが漠然としてまとまらない。ムシャクシャしたアミクラは、大声を出して正気を取り戻そうとした。
「…………はぁ」
だが、漏れたのは欲情混じりの熱い吐息。性欲にうっとりとした卑しい音色。
本文中より抜粋 抜粋文とイラストは一致しない場合があります。
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